少し前の話になりますが、週刊東洋経済5/14号は「生涯未婚」特集で、
たいへん興味深く読みました。
35歳以上の未婚者本人とその家族を対象としたアンケートの結果では
「自身や家族が未婚であることに不安を感じる」
と回答した人が半数以上。
18~34歳の未婚男女を対象としたアンケートの結果では
「いつかは結婚したい」と思っている人が約9割。
それなのに、20年後には
男性の3人に1人、女性の5人に1人が
結婚することなく生涯を終える
という衝撃の未来予測・・・
どういう人が生涯未婚となりやすいかというと
低収入の男性 と 高収入の女性 なのだそうです。
一般的に
男性は下方婚(自分よりも収入や社会的地位や学歴が下の相手との結婚)を、
女性は上方婚(自分よりも収入や社会的地位や学歴が上の相手との結婚)を
望む傾向があると言われていますし、さもありなんと思います。
記事によると、結婚は
「低収入の男性にとってはぜいたく品」で
「高収入の女性にとっては嗜好品」なのだそうです。
言いえて妙と思いますが、笑えません。
「結婚できないんじゃなくて、しない」高収入の女性はともかく、
「結婚したくてもできない」低収入の男性は切実です。
以下、記事に掲載されていたコメントです。
「このまま結婚できないのでは、と不安がよぎるようになった」
35歳 男 260万円
「寂しさが、絶望感に変わりつつある」
41歳 男
「男の非正規は、結婚相手に選ばれない」
45歳 男 230万円
「いつ終わるともわからない親の介護。結婚できるはずがない」
49歳 男 200万円
「家族を養う自信がない」
52歳 男 100万円
「このまま一人で死んでいくのかと思うとやるせない」
57歳 男 150万円
これは 社会問題 だとしみじみ思います。
下のグラフは総務省統計局のホームページで公表されているものです。
完全失業者が探している仕事の雇用形態、年齢階級別人数(在学中の者は除く)
(2014年平均)
正規の職を探している失業者に若い男性が多い
という事実に愕然とします。
それだけたくさんの若い男性が、望んでいるにも関わらず
正規の職に就けていないということですよね・・・
東洋経済の記事では「非正規未婚の理由は『収入』」との
アンケート分析結果が紹介されています。
経営コンサルタントの西口敦さんの
「未婚増は個人の資質や努力の問題というより、
限りなく雇用問題だ」とのコメントも出ています。
望む人が(よほどの問題がないかぎり)みな正規の職に就くことができ、
安心して働ける社会でないと、生涯未婚者はますます増える一方でしょう。
しかも、現在の日本の社会制度は
税制的にも年金的にも単身者に不利 なのです。
(これについては以前、こちらで書きました)
結婚したいと望んでいるのに結婚できない人にとっては、
ほんとにもう踏んだり蹴ったりな状況だと思います
では、誰もが安心して働くことができ、結婚したいと望む人が
結婚することができる社会を実現するにはどうしたらいいのでしょう?
そのためには、より良い社会を築こうという志を持って活動している
政治家・政党を選ぶことが第一歩ではないかと私は思っています。
7月の参院選で1票に思いをこめたいと思います